前著『有機栽培の基礎と実際』を上梓してから二年近くの歳月が経とうとしている。この間、各地の農家の方から多くの励ましとご批判をいただき、同時に、有機栽培についての質問も数多くお寄せいただいた。
当初は、そのような質問に答えるべく作物別有機栽培の単行本を考えていたのだが、有機栽培の資材についての考え方をきちんと整理しておかなければならないことに気づいたことが、本書をまとめるきっかけとなった。
化成栽培に比べて有機栽培では、非常に多様な資材が使われており、品質の幅が大きい。優れた有機の資材がある反面、どう考えても有用でないものもある。
そして、「思うような成果が上がっていない(上がらなくなった)」という農家の方の話を伺ってみて、成果の上がらない要因が、有機栽培の特徴をしっかりと把握していないことからくる、有機質資材のつくり方や選び方、使い方のまちがいであることに気づいたのである。
そこで前著で明らかにした有機栽培理論をもとに、有機栽培に有用な資材はどんなもので、どのような考えのもとに、どのようにつくり、使っていけばよいのかを、「現段階で」明らかにしたのが本書である。
本書はいわば、有機栽培の「資材編」ということになる。前著『有機栽培の基礎と実際』と、あわせてお読みいただければ、得るものはより大きいと思う。
2007年10月 小祝 政明